
こんなふうに読んだり、観たりに没頭できるのも、年末年始だからでしょうか。思い切って、長めの休みにしてよかったと思う。
正直なところ、読後感はすっきりしなかった。私の読みが浅いのか。それとも、女性になら分かるけど、男性の私には分かりにくいということなのか。でも、宮本輝は男性だしな。
人が抱える「精神的なもろさ」みたいなものを肯定的に受け止める筆致は、今の私にはうれしかった。宮本輝の作品では「青が散る」のように、心に病を抱えた人が自殺してしまうようなストーリーも描かれるけど、「月光の東」では、逆に、心の病を抱えた女性が自分を取り戻し、日常的な暮らしに戻っていく様子が描かれていて、その点は安心しながら読むことができました。
2010年12月31日。
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