2008年9月28日日曜日

南方澳

 「産地直送」なんてわざわざ言わなくなって、漁船を係留した岸壁の目の前で売っているのだから、捕れたものをそのまま売っているのは当たり前のこと。
 宜蘭県蘇澳鎮の南方澳。売り手の女性(腰掛けている)の後ろ側には南方澳の第2魚市(魚市場)の建物があります。向こう側に見えるのは南方澳跨港大橋で、南方澳を出入りする船は必ずここをくぐっていきます。
 この写真は2008年9月3日の午後4時半ごろに撮りました。夕飯の準備ために人びとが品定めをしているようです。服装からみて、南方澳へ観光に来た台湾の人たちも多数混じっていたようです。
 人の暮らしと食べ物が切っても切れないものなのだということを改めて感じさせられました。自分が暮らしている場所で捕れた物を、捕れたてのときに手に入れ、すぐに料理するんですものね。
 南方澳には私のお気に入りの海鮮料理屋があって、そこは、見かけはどこにでもあるようなごく普通の食堂なのですが、味はピカ一。魚市で写真を撮ったあと、午後5時ごろに行ってみたら、まだ準備中で、「5時半に開店だ」と言われました。手を忙しく動かし、下ごしらえしながらの応対でした。第2魚市ではないかもしれないけど、きっと、捕れたばかりの魚を仕入れ、新鮮なうちにさばいているのでしょう。毎日毎日、そうやって商売をしている。
 だから、おいしいのかな。私は決して食通じゃないし、味については保守的なほうだと自認しているけど、そんな私でもここへ来れば、食べ物について考えるのです。

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