2009年2月24日火曜日

國分直一


 國分直一のことは、すでに別便で触れていますが、その続報です。

 うかつというか、勉強不足というか、「遠い空 國分直一、人と学問」(海鳥社、2006)という本が出ていて、南方澳の調査についても触れられていました。それによると、國分は戦時中の1944年3月、蘇澳へ動員された折、南方澳の沖縄人集落を調査していたということです。戦時下の調査であった故に、調査そのものに空しさを覚えていたことにも触れられており、心身ともにやっとのことで調査活動を続けていたことを伺い知ることができます。

 この本のことは、先日、与那国へ調査に行った時、たまたまお会いした大学の研究者から知らされ、帰任後さっそく注文・購入したというわけです。

 詳しいことは本書をお読みいただきたいと思いますが、南方澳の調査がいかに貴重なものであったかが伝わってきます。60年以上後の時代を生きる私は、國分の調査から何を学ぶことができるのでしょうか。思索は続きます。

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